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EEG/Epilepsy Course 5週目 異常脳波の種類

 
EEG/Epilepsy Courseは後半戦の5週目に突入しました。
 
 
今週は主に成人の異常脳波についての講義でした。
 
 
異常脳波を見た際に、どのように分類しますか?
 
 
University Hospital of Cleveland Medical Centerでは異常脳波を4つに分けて考えます。
 
 
4つの分類の大まかな概要に加え、何故、てんかん波はSpikeなのかを解説します。
 
 

今週の内容:成人を中心とした異常脳波の種類

 
今週は主に成人の異常脳波についての講義でした。
 
異常脳波は沢山ありますが、大きく4つに分けられます。
 
その4つの分類とは
 
  1. 徐波 (Slow Activity)
  2. てんかん波 (Epileptiform Discharge)
  3. 特別な波形 (Special Patterns)
  4. 混迷や昏睡時の特別な波形 (Special Patterns to be used only in patients in stupor or coma)
 
(*American Clinical Neurophysiology Society terminologyとは異なる部分もあります)
 
 
 
これはLüders先生が作成した分類で、当コースもこの分類に準拠しています。
 
この分類は名著「Atlas and Classification of ElectroEncephaloGraphy」に詳しく記載してあります。
 
クリアカットで非常に分かりやすい本でお勧めです。
 
是非、お手元に取ってと言いたいのですが、絶版のためAmazonで13万円!
 
そのため、大まかな概要を述べます。
 
 

1. 徐波 (Slow Activity)

 
異常な徐波(Slow Activity)は基本的に機能低下/脳症を意味します。
 
原因は、脳卒中、代謝性、腫瘍等で様々です。
 
つまり、徐波(Slow Activity)は機能低下/脳症を意味しますが、原因を特定することはできません。
 
出現の仕方により
 
  • Background Slow Activity
  • Intermittent Slow Activity
  • Continuous Slow Activity
 
と分けられ、重症度が異なります。
 
心肺停止後の脳波で脳全体に継続的な徐派が出現しています。 文献1)
 
 

2. てんかん波 (Epileptiform Discharge)

 
てんかん波はSpikeが特徴的です。
 
 
なぜなら、Spikeは異常電気現象である突発性脱分極電位の持続を表してるからです。
 
 
一方で、Spike-and-WaveのWave抑制機構の過分極の持続を表しています。
 
 
まとめると下記のようになります。