システマティックレビュー・メタアナリシスでは研究のバイアスを評価するRisk of Biasは必要になります。
しかし、論文を日々読む中で批判的に読む場合にRisk of Biasをどこまで意識するかは読み手によってしまいます。
より批判的に読みたい場合、Risk of Biasを用いるのが良いかもしれません。そのため、Risk of Biasを網羅的にレビューしている論文を紹介します。
Ma et al. Military Medical Research (2020) 7:7
https://doi.org/10.1186/s40779-020-00238-8
要約
方法論の質(バイアスのリスク)の評価は、試験開始前の重要なステップである。そのため、試験の種類を正確に判断することが第一であり、適切なツールを選択することも重要である。
本レビューでは、無作為化比較試験(個別試験、クラスター試験を含む)、動物試験、非無作為化介入試験(フォローアップ試験、対照前後試験、前後・事後試験、非対照縦断試験、中断時系列試験を含む)、コホート研究、ケースコントロール研究、横断研究(分析的、記述的を含む)、観察的ケースシリーズやケースレポート、比較効果研究、診断研究などの方法論的Risk of Biasツールを紹介した。
本レビューの読者は、医学研究の種類を区別し、適切なツールを選択することができる。
Risk of Bias Toolのまとめ
特に観察研究では、The Critical Appraisal Skills Programme (CASP), The Joanna Briggs Institute (JBI), The (COnsensus-based Standards for the selection of health Measurement Instruments) initiativeが非ランダム化の試験に対応する多くのROBがあって便利。私は自分のメタアナリシスの論文でJBIを用いました。
感想
観察研究で使える様々なRisk of biasのツールが載っていて役に立ちます。https://t.co/3lcUqHS0or
— Takafumi Kubota, MD (@TakafumiKubota) December 27, 2020