てんかん

音楽で引きおこるてんかん Musicogenic Epilepsy の特徴は?

 

University Hospital of Cleveland Medical Center では教育的な症例検討会が週に2回開催されます。

今週の2回目のカンファレンスは音楽で引きおこるてんかん Musicogenic Epilepsyでした。

珍しく興味深い症候です。

 

それでは、簡潔にレビューします!

 

患者の特徴

  • 有病率:人口1,000万人あたり1例

  • 平均年齢は28歳

  • 女性が優勢

 

→ 珍しい疾患で女性に多い

音楽の種類

  • タイプ:ジャズ、クラシック、合唱、ポピュラー音楽

  • 楽器:オルガン、フルート、ピアノ
  • 音楽の感情的な内容:悲しい、感傷的、明るい
  • 作曲家:ワーグナー、ベートーヴェン、ビートルズ 

→ いろんな音楽で生じる

音楽から発作までの潜伏期間の症状

  • 音楽刺激後の発作はしばしば数分遅れる

  • 潜伏期間:苦痛、興奮、頻脈、発作までの急速な過呼吸が生じる

→自律神経症状を伴う

発作症状

  • 自動症が多く、110人の症例の4分の1以上で口部自動症であった

優位半球について

 

  • 発作時EEG:110人の内60人で、活動の焦点は右側優位の側頭葉に限局していた 

 

治療

 

  • 抗てんかん薬と一緒に音楽的トリガーを回避すること

 

参考文献

Melissa Jane Maguire. Music and epilepsy: A critical review. Epilepsia June 2012 Volume53, Issue6. Pages 947-961